ニュース 速報 YOMIURI ONLINE(読売新聞)
現在位置は
です

本文です

『左ヒラメに右カレイ』目の偏り 脳のねじれが左右…東北大教授ら解明

 ヒラメやカレイの仲間の目の偏りが生じるメカニズムを鈴木徹・東北大農学研究科教授(魚類発生学)らが突き止めた。最初に起きるのは脳のねじれで、その方向を制御する遺伝子も特定した。目の位置は「左ヒラメに右カレイ」が一般的だが、人工飼育では逆になることも多く、養殖技術を改良する手がかりにもなりそうだ。

 ヒラメやカレイは生まれた直後は目も体も左右対称だが、20〜40日後に左か右へ偏り始める。鈴木教授らは、右目と左脳、左目と右脳をつなぐ視神経のX型の交差部で脳のわずかなゆがみが最初に生じることを発見。そこから脳全体のねじれが進み、目の位置も片方にずれていくことを確認した。

 さらに、人の心臓が左側に形成される際にも働く内臓の位置決定遺伝子「pitx2」に着目。この遺伝子は通常、誕生前に役目を終えるが、ヒラメやカレイの仲間では稚魚の段階で再び働き始め、種ごとに脳のねじれを特定の方向に調節していることがわかった。

 遺伝子操作でカレイのpitx2をうまく働かなくすると、ねじれ方がばらばらになり、目の偏りが正常なもの、逆方向に偏ったもの、普通の魚のように対称なものに分かれた。

 人工飼育下では目の位置が逆の異常が多く、鈴木教授は「稚魚の生育環境の違いがpitx2の働きを抑えているのではないか」と話している。

2010年1月18日  読売新聞)

現在位置は
です