まき埜
今年も秋の味覚の到来ものが仰山おました。
それも生りもんがたんとあり大分からは「かぼす」、徳島からは 庭になった「すだち」をもらいました。
「関サバ」と「かぼす」という出合いものもおました。
そのお礼を書いたんでっけど、えらい間違いをしてしもたんだす。 「すだち」に「かぼすをありがとう」とやってしまったんで送り主の徳島の知人からたいそう怒られました。
それぞれの土地の名産にはその土地なりのこだわりがおまんねんな、まして丹精かけたもんやったらなおさらのことだんな。
そやけどこんな旬のもんを味わえるのんは幸せなこってす。
こんな騒ぎの最中に入ったそばやはんのメニューに「すだちそば」ちゅうのんがおましたんで、すんまへんの気持ちを込めて注文したんです。
その日は、まだ暑さが残ってる日だしたんで冷たいやつを頼んました。
出てきた鉢のなかをみてびっくりくりくりしましたな、うすうに切ったすだちが仰山浮いたありました。
爽やかな色合いのダシをすってみると、なんと口ん中が高原の空気みたいにすーっとしてシュッパーとなりましたで。
汗が見てる間に引いて「こら、食欲も進んでよろしなー」とご主人に言うたら、「暖かいのんもあります」ちゅうてくれはったんで「寒なったら来まっさ、さいならー」言うてその日は帰ったんだす。
寒うなんのん待ってたんでっけど、温暖化やなんやらでひとっつもそんな日が来まへんよって、しびれきらしていて参じました。

温かいのんもよろしいでぇ、まずそばより先にカザ(香り)が出てきまんねん。
わかりまっか、このニュアンス。
運んでくる前にすだちのエエ香りがまず来ますな、これはまだ匂いだけだっさかいに只でっせ。
そのあとで深い鉢に入ってきたそば、それも10割だっせ。
阪神の金本や赤星選手でも3割ちょっとでっせ、え、なに話が違うって、いや、なに、話やなしにそばが違いまんねんや。
その10割そばの上に輪切りしたすだちが13、4、5、6・・・いや、とにかく仰山のってまんねん。
その下にてれくさそうに地鶏がみえかくれしてまんねん。
店主の牧野龍滋さんは32才。西天満にある「なにわ翁」で修業してからここに開店して4年半、すだちそばを思いついたんは、たまたま作ったまかない料理からやそうダ。
すっぱくなく、さわやかでさっぱりしててこれはいける、飲んだ後はとくにエエと思ったんやテ。
この柑橘類のカザは女性にも人気があると思うたら、案の定評判になりましてんト。
地鶏は徳島産の「阿波尾鶏」(阿波踊りとちゃいまっせ)、そばは茨城の農家のもんが主だが北海道、福井、長野のもんも使う。
温かくするとダシにそばの味が負けるから10割にしてて、冷たいのんは、地鶏も入ってなくそばも10割とちがう、そのへんが店主のこだわりだんな。
また、温かいすだちそばは、長くおくと苦みが出るしすだちの色も変わるから別皿にすだちを取り出す方がよろしおま。
すだちは年中あるとは限らないが保存もしているからとも言うてはりました。
店内はシンプル、テーブルは大きくゆったりしてまっさかい、そばだけやなしに居酒屋として「飲む文化」も堪能してほしいと牧野さんは望んではりました。
ほかに
- 盛りそば 900円
- おろしそば 1,100円
- 山かけそば 1,200円
- 鴨ざるそば 1,500円
- 釜あげそば 900円
- 花巻そば 1,100円
*そばの量は400円増しで1枚半にできる
- 押し寿司 400円(3貫)
- 押し寿司セット(平日昼限定) 1,000円
- 押し寿司3貫と盛りそば、かけそば、釜あげそばいずれかとのセット
*ほかのそばも100円増しでセットに変更できる
店舗案内
大阪市福島区福島6−11−13
シャトー西梅田1F
TEL:06 −6453ー2828
11時半〜14時 18時〜22時(ラスト オーダー21時半)
売り切れ次第終了
水曜日定休