ニュース 速報 YOMIURI ONLINE(読売新聞)
現在位置は
です

本文です

曼荼羅復元

 高野山真言宗総本山金剛峯寺で、重文の「絹本著色両界曼荼羅図」の復元・再生事業が動き出しました。平清盛が寄進、自らの血を混ぜて彩色したと伝えられ「血曼荼羅」とも呼ばれる二幅の図は弘法大師空海が中国・唐から持ち帰った原図(根本曼荼羅)に近い、現存する日本最古の彩色曼荼羅図です。高野山開創千二百年を見据えた、十年がかりの事業を追います。

金剛界曼荼羅 胎蔵界曼荼羅
金剛峯寺の「血曼荼羅」
*写真をクリックすると大きくなります



−  両界曼荼羅図  −

宇宙観と生命の「智」と

 密教は、真理としての大宇宙を仏や菩薩(ぼさつ)、諸神の世界として構成され、それを図化した大宇宙図が「胎蔵界」と「金剛界」の「両部(両界)曼荼羅」だ。

 「胎蔵界」は、真言密教の根本経典・大日経をもとに表される。中央にすべての創造主で絶対の真理とされる大日如来、周囲に諸尊や太陽系の惑星、星座などが配される。現実世界の生命の宇宙観(理)を示す。

 「金剛界」は、やはり根本経典の金剛頂経で説かれる。9等分された区画それぞれに大日如来を中心とした世界が描かれ、生命の役割を見つめるための「智(ち)」の曼荼羅とされる。密教寺院では堂内の東に胎蔵界、西に金剛界の曼荼羅図をかけ、僧らが行に励む。

 空海は大画面の図像(根本曼荼羅)を唐から持ち帰った後、転写本を作るなど忠実な図像の継承を図ったとされ、一連の系統を「現図曼荼羅」と呼ぶ。「血曼荼羅」もその系統に入る。

現在位置は
です