現代風恵方巻き 続々
味と工夫“一本勝負”
節分(2月3日)のイベントとして、全国的に定着しつつある恵方巻きの丸かぶり。定番の太巻き寿司だけでなく、ユニークな現代風恵方巻きを売り出す店も増えてきた。
(渋谷聖都子)
若者に風習PR
厄よけ祈祷を受ける恵方巻き用の米と海苔(大阪市浪速区の今宮戎神社で)
本殿にうずたかく積まれた米(180キロ)や海苔(1200枚)。今月27日、今宮戎神社(大阪市浪速区)でオリジナル新商品「めで鯛えびす巻き」(945円)に使用する材料の厄よけ祈祷をしてもらったのは、大丸惣菜担当バイヤーの古川和広さん(48)ら。
具材には同百貨店のある5都市の名産品を入れ、「食べ進むにつれ、汐吹き昆布(大阪)や京漬けもの(京都)、秋鮭フライ(札幌)など違った味が順々に登場する仕掛け」が“売り”だ。太巻き寿司1本を食べるのは「ボリュームがあり過ぎる」といった声が寄せられていたこともあり、サイズも中巻き程度(直径4・5センチ)に抑えた。
梅田店では、恵方(今年は東北東)を向いて「福を巻き込む」恵方巻きを無言で丸かぶりすると幸せが訪れる――といったいわれを記したミニ解説も配る。古川さんは「若い世代にも風習を知ってもらえるきっかけになれば」と言い、ハムやポテトサラダを食パンと海苔で巻いた「恵方巻きロールサンド」(399円)も販売する。
スイーツも登場
一見、海苔巻きの恵方巻ロール。ユニークな商品が続々登場している(大阪市東成区のケントハウスで)=工藤菜穂撮影
「子どもにも食べやすいものを」と、近鉄阿倍野本店はパティスリー「ケントハウス」(大阪市東成区)と一緒に「恵方巻ロール」(1050円、限定100本)を企画した。イチゴ、洋ナシなどをくるんだクレープをスポンジ生地で巻き、表面は海苔に見立てたチョコレートをコーティングした。「10回以上試作を繰り返した」というだけあって、巻き寿司そっくり。阪急梅田店でも「あまおう恵方ロール」(672円、2月1〜3日、各日20個)や「まるかぶりシューロール」(525円)などのスイーツが店頭を彩る。
ヒイラギの枝にイワシの頭を刺し、戸口に立てれば邪気払いができる、との言い伝えから、近鉄阿倍野本店は節分当日、地下食品売り場でイワシを買った客にヒイラギの枝先をプレゼントする。橋本博・生鮮食品課長(40)は「食を通じて、その背景にある文化や風習を伝えていくのも百貨店の役割。今後も力を入れていきたい」と話す。

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