ブラックバスに不妊手術、簡単に孵化抑止…滋賀県水産試験場 2003/06/20


慣れれば、わずかな時間でできるというブラックバスの不妊手術
慣れれば、わずかな時間でできるというブラックバスの不妊手術(彦根市の県立水産試験場で)
◇舟上で1分、実用化目指す

 琵琶湖の在来魚を食べ、生態系を乱すとされる外来魚のブラックバスを減らすため、滋賀県水産試験場(彦根市八坂町)は切開をしなくてもいい簡単な不妊手術による卵の孵化(ふか)抑制方法を考案した。試験を重ね、生息するバスの数が減った段階での実用化を目指す。

 体の大きなオスがほかのオスを排除して産卵床を作り、メスの産卵後に精子をかける習性を利用。オスの輸精管を切り、精子を出せないようにして、孵化を抑える。

 オオクチバスのオスの生殖孔に細い棒とかぎ針を差し込み、棒で消化管を傷つけないように押さえ、かぎ針を五、六回、回転させて輸精管を切断。試験場内の池や水槽にメスと一緒に放し、孵化したかどうかを確認したところ、十四匹のうち、十匹の卵が孵化せず、成功率は71%だった。

 バスのオスがメスとつがいになるのは生後三年以上経過し、体長三十三センチ前後になってから。年に何度も産卵、孵化することから、大きなオスへの不妊手術は繁殖を抑えるのに有効という。手術は慣れれば、舟の上でも一分もあればでき、漁師が網からあげ、その場で行うことを想定している。

 琵琶湖に生息するバスが推定三千トン(二〇〇一年度=県調べ)の現状では焼け石に水だが、県が外来魚を買い上げる制度の拡充で、昨年度の漁獲は五百トン以上に及ぶ。藤原公一主任専門員は「琵琶湖のバスの数が減った段階でとどめを刺すための方法。切断した輸精管が二、三年後も回復しない手術法を見つけたい」と話している。

(6月20日)




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